広告やホームページにおける写真の大切さ
写真が語る企業の「らしさ」
企業やお店のブランディングにおいて、「写真」はもはや欠かせない存在になりました。広告バナー、ホームページ、パンフレット——どれをとっても、最初に目に入るのは「文字」ではなく「写真」です。そしてそのたった1枚が、見る人の印象を決定づけることも少なくありません。
私は普段、広告写真や企業向けの撮影を行うフォトグラファーとして、様々な現場に立ち会っています。その中で強く感じるのは、「写真には、人の心を動かす力がある」ということ。
広告の写真は、「一瞬で伝える」役割
広告写真の現場では、毎回「たった1秒で何を伝えるか」が問われます。
街頭に貼られたポスター、SNSで流れてくるバナー広告——
そこに使われる写真には、「見る・止まる・気になる・行動する」という流れを作る力が必要です。
ある飲食店の広告写真を担当したときのこと。
開業したばかりでまだ知名度もなく、オーナー様も「とにかく来てもらうきっかけが欲しい」と話されていました。私が意識したのは、料理そのものの美味しさはもちろん、「お店の空気感」や「人の温度」まで写すこと。
結果、SNS広告での反応が大きく変わり、月の来店数が1.5倍に。
「写真の力ってすごいですね」と言っていただいた時、心からこの仕事のやりがいを感じました。
ホームページやパンフレットの写真は、「信頼」をつくる
私が撮影に入るとき、よくお客様に聞く質問があります。
「なぜ、写真をプロに依頼しようと思ったんですか?」
すると多くの方がこう答えます。
「自分たちの魅力を、ちゃんと伝えたかったから」
「信頼感のある写真にしたかったから」
まさに、ここにプロの写真の価値があると感じています。
たとえば企業のホームページで、トップに映る写真が暗くて画質も悪いと、どんなに素晴らしい実績やサービスを紹介していても、なぜか“ちゃんとしていない”印象を持たれてしまうことがあるんです。
パンフレットに使う写真も同様です。
以前、とある製造業の会社様から、「工場や働く人の雰囲気を、もっと身近に感じてもらえるようにしたい」というご依頼を受けました。私は、ただ設備を写すのではなく、働く人の表情や作業の流れ、現場の空気感が伝わるよう撮影しました。
それを掲載したパンフレットを見たお取引先から「こんなに活気がある会社だとは思わなかった」「現場に行ってみたくなった」と言われたと、嬉しそうに報告してくださったのを覚えています。
写真は「伝える」ための、いちばんの近道
私たちフォトグラファーの役割は、ただ綺麗に撮ることではありません。
その会社が「何を大切にしていて」「どんな人がいて」「どんな想いで働いているのか」を、写真で“見える化”することだと考えています。
撮影の現場では、社長やスタッフの皆さんとたくさん話します。
「この空間は、どういうこだわりでつくったのか」
「普段どんなお客様が来るのか」
「この商品の背景には、どんなストーリーがあるのか」
そんな会話の中から、その会社だけが持っている「らしさ」を探し出し、1枚1枚に丁寧に込めていく。
それが私たちフォトグラファーのリアルな仕事です。
企業の「顔」をつくる写真
ホームページもパンフレットも広告も、企業にとってはお客様との「最初の接点」です。
その第一印象をつくるのが、写真。
どんなに想いが詰まった言葉でも、まず目を引く写真がなければ読まれない。
けれど逆に、たった1枚の写真が、その企業に対する信頼感をぐっと引き上げることもあるのです。
私はこれからも、写真を通じて、企業様の「らしさ」や「魅力」を届けるお手伝いをしていきたいと思います。
ただ撮るのではなく、“伝わる”写真を。